ニューヨークから愛の使者がやって来る ヤァ!ヤァ!ヤァ!


ひさびさに新キャラの登場です。

 

この世の考え方には愛と不安しかない

 

ゴクゴクゴク

よく冷えたバドワを飲み干す、聡美。

聡美

「ここ、パンだけでなく、お水も美味しいですね。」

室井部長

「もう、どんどん飲んで食べなさい!見てて気持ちいいわ。笑」

聡美

「お言葉に甘えて。モグモグ。。」

室井部長

「ところで田口課長は、前にサラリーマンの宿命って言ってたわね。」

「好きでもない、楽しくもない仕事。自分を犠牲にして、家族を守るために、仕方なくやっている、って。」

田口課長

「はい、確かに私はこの数十年、乗りたくもない満員電車に乗り、楽しくない仕事をしてきました。家族を守る為です。これが普通の人生で、当たり前だと思っていました。」

「ただ、室井部長の営業方針を聞いて、今、みんなで新しい考え方を習得するため、一生懸命に学んでいます。これが今までの仕事と違って、やりがいと言うか、楽しさみたいなものを感じています。これは、私だけでなく、部内全員が同じ意見だと思います。」

室井部長

「当たり前でしょ。笑」

「私が、全責任を取る覚悟で提案した方針よ。今までの仕事と感覚が違うのは当然で、楽しいに決まってるじゃない。ま、全責任を取る覚悟なんて微塵もないけど。笑」

「だって、愛に支えられた考えよ。上手く行くに決まってるじゃない。笑」

聡美

「部長、めちゃカッコイイです。」

室井部長

「ありがとう。」

「田口課長は、仕事の楽しさが分かってきたのに、いざ、自分の人生に置き換えたら、どうしていいか分からないのよね?」

田口課長

「えっと、長い間、仕事を真面目にやるしか、頭になかったので。自分の気持ちなんて、まったく考えた事なかったです。」

聡美

「え、課長、楽しみとか、ないんですか?」

田口課長

「楽しみかぁ。休日に昼まで寝て、ビールを飲んで、テレビで野球観戦かなぁ。」

室井部長

「これが日本のサラリーマンの典型なんでしょうね。本当に、かわいそうよ。」

「自分を犠牲にして、家族を養い、ローンを返済する。自分の気持ちに対して、関心も持てなくなっている。。」

「私ね、本当は、営業方針より、全社員の心を変革させる!これが大事だと痛切に感じてるの。もちろん、簡単な事ではないのは、知っている。でも、営業方針を変革して、みんなが仕事を楽しいものだと感じてきたら、その次に絶対やるわよ、心の変革!」


聡美

「おおー、なんとデカイ構想だ!」

室井部長

「確かに、いろいろと難しい事はあるわね。直接、業務に関係ないんだし。」

「でもね、心の変革をやれば、ウチの社員である前に、1人の人間としての自立が出来る。人生に対する考えが変われば、素晴らしく幸せな人生を送れる。幸せな人は、会社にとっても貴重な人材となるのは確かよ。すると、最終的には、我が社の利益になるのは明確なの。ま、会社の利益なんて、ホントは、どっちでもいいんだけど。笑」

「だから、毎朝、あなた達に、業務に直接関係のない、愛の考え方を伝授してるのよ。笑」

聡美

「え?じゃ、心の変革は既に始まってるんですか?」

室井部長

「察しがいい!さすが、私の直感を動かした女ね。笑」

「私の社内変革、全社員の心の変革は始まってるのよ。」

「だから、今、田口課長に分かってもらわないと、変革が進まないの。笑」

田口課長

「ちょっと話についていけないのですが、つまり、私が人生の楽しみ方を知らないといけないのですね?」

室井部長

「そうよ、そうしないと、いつまでたっても、倒産やリストラの心配を抱えたままの、不安に支えられた考え、不安人生を過ごす事になるわよ。そんなのイヤでしょ?」

田口課長

「もちろん嫌です。ですが、本当に、そんな夢みたいな事が可能なんでしょうか?」

室井部長

「可能も不可能も、田口課長が決めるのよ。私が魔法を使って、あなたの夢を叶えるとでも思ってるの?」

田口課長

「いや、もちろんそんな事は思っていませんが。すみません、物分りが悪くて。では、ぜひ、考え方を教えてください。」

室井部長

「了解、その前に。」

「自分の人生は自分で切り拓くの。絶対に他人に依存しちゃダメよ。他人から学ぶのは、もちろん素晴らしいことだけど、自分の考えを持たずに頼ってしまうと、不安人生の始まりよ。」

「これだけは肝に銘じておいてね。」

田口課長 聡美

「はい。」

室井部長

「昨日言ったけど、人生は選択の連続。愛に支えられた考え方をベースに、仕事でもプライベートでも、選択をする時の基準として、良い気分を使うの。」

「自分に対しても、他人に対しても、起こった出来事に対しても、怒り、悩み、心配、批判、嫉妬、イライラなど、不安をベースにした思考が浮かんできたら、いったんそれはそれで、受け入れてみる。」

「そして、ここで思考の選択をするの。その不安な現実をどうみるのか?」


田口課長

「靴のセールスマンですね。」

室井部長

「そう!この世の考え方には、愛と不安しかない。目の前に望まない現実が現れたら、不安ベースの考えが浮かぶよね?それを無理やり押し殺してはダメよ。自分で自分にウソはつけないんだから。」

「まずは、不安な考えが浮かんだ事、それは仕方のない事だ!っと、受け入れる。」

「それから、その望まない現実の良いところを探すの。これには練習が必要になってくる。だって、嫌な現実よ。それの良いところを探すなんて、普通は無理よね?」

「でも、今回の営業方針変革でもそうよ。だって、商品をお客様に売ること自体は、何も変わってないのよ。」

「ただ、売る側の考え方を変えただけで、長年、楽しくなかった仕事が、楽しい仕事に変わったでしょう?靴のセールスマンもそう。」

「だから、必ず、丁寧に探せば、良い面や良い考え方は見つかるの。」


田口課長

「はあ。なんとなくは分かるのですが。。いざ、自分の生活に置き換えてみないと、どうも実感が湧きません。」

室井部長

「そりゃそうよね。じゃ、自身の現実に置き換えて、実験してみて。来週月曜日に報告ちょうだい。」

「じゃ、続きは来週ね。おつかれ!」

 

愛の使者登場

 

ガチャ!

金曜日、21時過ぎ。
疲れた身体を引きずるように帰宅した、田口課長。

田口課長

「今、帰ったぞー。」

「あれ?いないのか?おーい!帰ったぞー!!」

奥さん

「あら、あなた、お帰りなさい。ごめんなさい、ちょっとお片づけしてたから。」

田口課長

「ご主人様が帰ったのに、出迎えないなんてあるか!怒」

奥さん

「今日は早いのね、金曜なのに飲みに行かなかったの?」

田口課長

「オレが飲もうが飲むまいが、オレの勝手だろ!怒」

奥さん

「すみません。。」

田口課長

「もう、いい。風呂だ!」

湯船で1人実験中の田口課長。

うーん、もう嫌な現実が現れた。どうすりゃいいんだ?

家族の為に必死で働いて、満員電車で帰ってきたら、出迎えなし。普通、怒って当然だよな?

二言目には、早かったわね、だと?オレの家に何時に帰ろうが、オレの自由だろう?なんで自分の家に帰って来る時間まで、束縛されなきゃならないんだ!怒

むむ。怒ってしまった。ええと、こんな時は、いったん受け入れるんだったな。怒って当然、仕方あるまい。そうだ、怒って当たり前だ。

それで?どうだっけ?良い気分を使うんだったな。良い気分?無理だな。オレは今、怒ってるんだ!怒

じゃ、靴のセールスマンか。嫌な現実の良い面を探す?か。

オレはあいつに怒ってるんだ。あいつの言い草に!それの良い面を探すだと?

だめだ、話にならん。そんなの見つかる訳ない。室井さんには悪いが、オレには出来ない相談だな。

月曜日、午前7時。

この件を引きずり、気分の悪いまま週末を過ごした、田口課長。

足取り重く、役員専用食堂の席に着く。

そして、しぶしぶ事の顛末を室井部長に報告した。
「役員専用食堂」の画像検索結果

室井部長

「今の田口課長の話し、小林さんどう思う?」

聡美

「え!思ったこと言っていいんですか?」

室井部長

「もちろん、思った事を言わないと会議の意味がないわ。」

聡美

「えっと、奥さんが偉いと思います。あたしだったら、そんなこと言われた瞬間に、速攻出て行きます。」

室井部長

「はい、正解!笑」

「田口課長、プライベートの話までしてもらって、申し訳ないんだけど。心の変革の前に、基本的な人間性を見直す必要があるみたいね。」

「でも、大丈夫よ。多かれ少なかれ、我が社の男性社員の8割方は、田口課長と似たり寄ったりだと思うから。笑」

聡美

「でも、どうやって、心の変革を進めていくんですか?」

室井部長

「いい質問!私には秘策があるの。」

「きっとこんな展開になると思って、手は打ってあるのよ。」

「桐谷君、入って!」

健太

「おはようございます!桐谷と申します!宜しくお願いします!」

室井部長

「2人に紹介するわ。桐谷健太君。ニューヨーク支店時代の私の秘蔵っ子よ。常務に無理言ってニューヨークから呼び寄せたの。」


田口課長
 聡美

「宜しくお願いします。」

室井部長

「なぜ桐谷君をわざわざニューヨークから呼んだのか?」

「それはね、桐谷君の生き様を知ってもらった方が早いと思うの。」

「健太、2人に話していい?」

健太

「いいっすよ、支店長。あ、違った、部長。笑」

室井部長

「彼との出会いは、ニューヨークの路上よ。彼が路上ライブをしていて、私がたまたま通りがかったの。」

「歌ってる、彼の目に力を感じてね。で、彼に言ったの。『君、サラリーマンにならない?』って。それが出会いであり、ウチへの入社日ね。笑」

健太

「あん時、こっちは気持ちよー歌ってんのに、いきなり『サラリーマンにならない?』って、びっくりしますよねー(笑)。」

「でも、めっちゃおもろそうやから、人生で1回ぐらいサラリーマンやってみよかっと思って、即決でした。笑」

室井部長

「彼の経歴が面白いのよ。彼のお父さんは、日本で結構有名な方なんだけど、彼はその方の妾の子供なのよ。だから、両親と暮らせないので、おばあちゃんに育てられたの。」

「そのおばあちゃんが、彼が小学校6年生の時にお亡くなりになって。で、両親の元へは行かず、中学校へも行かず。どうしたと思う?」

聡美

「うーん、親戚のところ?」

室井部長

「パスポートとお年玉の貯金だけ持って、ニューヨークに行ったのよ。その時、なんと12歳!!言葉も話せず、お金も少ししかなかったの。持っていたのは、『なんとかなる!』って、気持ちだけ。凄くない?」

聡美

「ホントですか?あたし中学校に行ってない人見るの、初めてです。」

室井部長

「え、そこ?笑」

田口課長

「私のような凡人には、とても理解できない行動です。」

室井部長

「ね、ね、スゴイでしょ?笑」

「小学校卒業して、1人で誰も知らないニューヨークに行くなんて、普通の小学生で思いつかないわよね?だから、健太はスゴイって話なの!」

健太

「なんか、スゴイって言われてるけど、オレ的には、まったく普通の行動なんやけどなぁ。だって、誰も知らんとこ行くのおもろいやん。あん時、ドキドキワクワク感はMAXやったなぁ~。ま、今も室井部長と仕事してるのは、めっちゃおもろいけど。笑」

室井部長

「あら、光栄ね。笑」

「でね、健太はアメリカ中を渡り歩きながら、仲間とバンドを組んで、CD5枚だしてるプロのミュージシャンなのよ。それも向こうでは結構有名なの。あまりに表現が激しすぎるので、日本では、紹介さえ、されていないみたいだけど。」

聡美

「スゴイ!プロのミュージシャンを見るのも初めてだ。」

室井部長

「あ、そこね。笑」

聡美

「なんかあたし、ずれてる?」

室井部長

「大丈夫よ、小林さん。笑」

「ま、結構、破天荒な私が言うのもヘンだけど、健太の考えや行動は無茶苦茶よ(笑)。」

「でもね、愛があるのよ。愛に支えられた考えを持ってるのよ。」

「だから、彼を呼んだの。私のビッグプロジェクトの為にね。笑」

健太

「いったい何が始まるんか、サッパリわからんけど、宜しくお願いします!」

 

 

心の底からの声は自分の言葉を使わなあかん

 

ザワザワ

室井部長が健太を引き連れて、営業部に現れた。

室井部長

「みんな、ちょっと聞いてね。今日から我が営業部に配属された、桐谷君です。元、私の同僚よ。よろしくね。」

健太

「おはようございます!桐谷健太と申します!健太と呼んでください!思いっきり楽しみたいと思っていますので、よろしくお願いします!」

室井部長

「じゃ、観月さん、健太に社内を案内してあげて。あと、いろいろ教えてあげてね。彼、日本語も忘れてかけてるみたいだから。笑」

ありさ

「はーい。了解でーす。」


おー、超イケメンじゃん!チャンス到来!金持ってんのかなぁ?ま、とにかく様子をみるか。イヒヒ。

席に戻った室井部長に、田口課長が近寄る。

田口課長

「部長、例の新しい営業スタイルが確立できました。そろそろ営業を開始しても良い頃かと。」

室井部長

「あ、そう。じゃ、午後一、会議室でロープレしてみよう。」

「健太も参加させてね。」

田口課長

「はい、手配いたします。」

「あのー部長、桐谷君は今日来たばっかりなんで、社内見学でいいんじゃないですか?」

室井部長

「なに言ってんの?健太に見せなきゃ。彼の意見が聞きたいから、わざわざニューヨークから呼んだのよ。」

田口課長

「すみませんでした。」

午後、営業部全員が会議室に集められた。

そして、お客様役と営業マン役に人員を割り振る。あらかじめ用意した、新しい営業スタイルの台本で、実際に営業に行った際の場面を再現する、ロールプレイングが始まった。

営業マン役 社員A(以下 社員A)

「お世話になっております。今日はお時間をいただき、ありがとうございます。」


お客様役 社員B(以下 社員B)

「ああ、なんだか新しい提案があるとか。」

社員A

「はい、これが今回の新しい商品、私も実際試してみたんですが、使い心地が大変よく、爽快感がたまりません。ぜひこの気持ちを味わって頂きたく、本日サンプルをお持ちしました。」


社員B

「なるほど。うん、確かに気持ちいいな。よし、全店に置いてみるか。」

田口課長

「部長、いかがですか?以前とはまったく違うアプローチで、使い心地にフォーカスした新しい切り口だと思うのですが?」

室井部長

「健太、どう思う?」


健太

「オレ、昨日遅くに日本について、深夜のテレビを観てたんです。そしたら、お姐さんが2人出てきて、なんか一生懸命に商品の説明をしてるんです。」

室井部長

「テレビショッピングね。」

健太

「あ、それそれ。なんか、そのテレビなんちゃらを見てるみたいでした。」

室井部長

「それが感想?」


健太

「正直ゆうてええんですか?」

室井部長

「もちろん。みんなも聞きたがってるわ。」


健太

「めちゃ、しょーもないですわ。」


田口課長

「しかし、君、テレビショッピングの本場はアメリカだし、実際、日本でもテレビショッピングの売上げは爆発的に伸びてるんだぞ。それについては、どう反論するつもりなんだ!」

健太

「反論って。そんな、気分悪くしたんやったら謝ります、すんません。」

「オレ、ケチつけるつもりで言うたんちゃいます。ただ、感想って言われたから、しょーもない、って言っただけですねん。」

室井部長

「まあまあ、田口課長、彼も日本に来たばっかりだし。悪気がある訳じゃないんで、許してやってよ。」


田口課長

「はい、ちょっと大人気なかったです。すみません。でも、今回の新しい営業スタイルのどこが悪いのでしょうか?桐谷君にお聞きしたいです。」

室井部長

「健太、答えてあげて、正直でいいのよ。」


健太

「はあ。オレ、本社の営業のやり方とか知らんし、日本の常識も分からんです。」

「でも、人に自分の想いを伝えるのは、世界共通やと思ってます。オレもアメリカで音楽やってた時、心の底から、コイツらにオレの音楽を伝えたい!って、強く思って歌ってました。」

「商品を売る事。それも、音楽といっしょちゃうかな?人に想いを伝えな売れへんと思うんです。その意味で、さっきの芝居は、おもろないなぁ、って。」


田口課長

「じゃ、どうしたらいいんだ?」

健太

「課長、そんな怖い顔、せんといてください。笑」

「テレビなんちゃらは、めっちゃようけの人が見てるやん。不特定多数の大衆に訴えるには、あれもええと思うんですが。」

「ウチらの営業は、ちゃうと思います。バイヤーと面と向かって、商品の良さを伝えなあかんでしょ?そしたら、あんな言葉では伝わらん気がします。」


田口課長

「じゃ、どんな言葉なんだ?」

健太

「心の底からの声は、自分の言葉を使わなあかん。」

「人から教えられた言葉なんか使こうたら、聞いてくれてる人に失礼やと思います。」

室井部長

「いいね!それよ、それ!」

 

リーダー聡美誕生

 

パンパン!
室井部長が両手をたたいて、皆に呼びかけた。

 

室井部長

「みんな、ちょっと聞いて!」

「みんなが意見を出し合って作った、新たらしい営業スタイル。目の付け所も良いし、何よりもみんなの熱意が入ってる。私は評価してるわよ。」

「田口課長、みんなをまとめてくれて、ありがとう。」

田口課長

「自分は何もしていません。みんなが自発的にやった結果です。」

室井部長

「でね、さっきの健太の意見。アレも的を得た意見よ。」

「だから、みんなの作ったスタイルを軸にして、1人1人が、ウチの商品を使ったらどんなに気持ちになるのか。心の底からの声に従って、自分の言葉で伝えて欲しいの。そしたら、きっと相手の心に響くからね。」

「売上げの事なんて、気にしなくていいよ。心を伝える事だけに集中してね。」

「さ、新しい営業スタイル、スタートよ!」

田口課長

「なるほど。よし、みんな早速行動に移そう!」


一同うなずく


会議室から営業部に向かう廊下で、健太に話しかける室井部長。

室井部長

「健太、納得した?」


健太

「納得もなにも、オレは言いたい事、言えましたし。オレの意見も取り入れてもらえましたから、何の不満もありません。」

室井部長

「よかった。あ、ちょっとお茶でも飲みに行こうよ。」


喫茶室でコーヒーを注文し、席に着く2人。

 

室井部長

「どう?本社の雰囲気は?」


健太

「久しぶりの日本人で、対処の仕方が難しいっすね。」

「なんか、みんな固いというか、あんまり何もしゃべらんし、何考えてるんか分からんから、不気味ちゅうか、なんちゅうか、よーわかりませんわ。ハ、ハ、ハ!」

室井部長

「そうよね、日本人は奥ゆかしいし、自己犠牲精神があるからね。」

「だからと言って、健太は、日本のやり方に合わす必要は、一切ないからね。もう、そのまんまの健太で居て欲しいのよ。」

健太

「それは心配せんといてください。オレ、器用じゃないから、変えようとしても、絶対変わらんから、大丈夫です。笑」

室井部長

「そうよね。笑」

「ま、健太が居てくれるだけで、心の変革の起爆剤になるのは明確だから。笑」

健太

「その心の変革ってなんですの?」

室井部長

「うーんと、簡単に言えば、ウチの全社員、健太みたいな心持の人間にすることなの。」

健太

「全社員をオレみたいに?それヤバイでしょ?この会社つぶれますよ。笑」

室井部長

「それ、逆よ。今のままでは、この会社、危ないわ。」

「それは、常務や社長も気づいてるの。だから、私をニューヨークから呼んだのよ。」

「そして、現場で好きなようにしていいって、言われてるの。だから、健太も呼んだのよ。」


健太

「オレみたいかぁ。。自分ではよーわからんけど。」

室井部長

「健太は、素でハイヤーセルフと繋がってるから、自分ではわからないのよ。」

「ま、ウチの社員もみんな分かってないけど。とにかく、全社員が、ハイヤーセルフに繋がることを目指してるのよ。」

健太

「ふーん。なんとなくイメージは、わかるんやけど。」

「で、オレは本社で、何したらええんですか?」

室井部長

「基本的にはニューヨークと一緒よ。あなたには、ウチが1番苦戦してる、でも可能性がある得意先、そこだけの担当になってもらう。空いた時間に私と一緒に、業界の集まりやパーティーに参加する、それだけ。ね、向こうと一緒でしょ?」


健太

「まあ確かに。オレもそろそろサラリーマンとして、デッカイ事やりたくなってますねん。室井部長と組んだら、なんかスゴイ事、出来そうな気がしてます。で、それをやり遂げたら。。」

室井部長

「分かってるわよ。健太が、このままサラリーマンの道を進むとは思ってないわよ。ちょうどいい時期じゃない?私とドッカン派手な花火でも上げましょうよ。で、また、好きな道に進めばいいのよ。」

健太

「さすが、部長。わかってはります。笑」

「なんか、おもろなってきましたわー。笑」

室井部長

「その調子よ!あ、健太も明日からの朝食会に出てね。」

健太

「了解っす。」

「ところで、今朝の会議にいた、田口課長と小林さんが、営業部の中心人物なんですか?」

室井部長

「その通り。田口課長は元々サラリーマンとして良い素質を持ってるんだけど、いかんせんハートがなってないの。そこを修正すれば立派な人材になるわね。」

「小林さんは、今まで目立たない普通の事務員だったの。でも、私にはピンと来たのよ。彼女は良いモノを持ってるって。で、私の目指す、心の変革のリーダーになってもらうつもり。」


健太

「課長は、ザ・日本人!笑」

「小林さんは、部長の期待の星なんや~。笑」

室井部長

「きっとそうなるわよ、楽しみ。」

 

ドリカム

 

トントン

肩をたたかれ振り向く聡美。

健太

「小林先輩、退社時間ですけど、もしよかったら飲みにいきませんか?」

聡美

「えっ?あたしと?桐谷君とで?」

健太

「はい、もしいけるんやったら、どっか居酒屋でも。」

聡美

「あたしは、別に予定は無いけど。」

健太

「決まり!ほな、早いとこ行きましょ!」


会社の近所の居酒屋にて

「居酒屋」の画像検索結果

健太

「じゃ、改めて、カンパ~イ!」

聡美

「乾杯!」

「桐谷君、素朴な疑問。なぜあたしを誘ったの?」

健太

「あ、健太って呼んで下さい。そうじゃないと落ち着かんのですわ。」

聡美

「そうだったね。えっと、健太は何故あたしを誘ったの?」

健太

「そら、決まってますやん。オレと小林先輩とで、この会社を救わなあかんから。そやから、作戦会議っちゅうか、まずは相棒の事知っとかな。」

聡美

「会社を救う?相棒?えっと、あれよね、日本語忘れてるのよね?ちょっと変なこと言ってるよ。」

健太

「変なことなんて言うてません。オレは真剣です。」

「さっき、部長が言うてました。小林先輩がリーダーや!って。オレは起爆剤らしい。笑」

聡美

「なにそれ?あたしは何にも聞いてないわよ。確かに、やりたい事をやらせてもらえる、とは言ってもらった事あるけど。」

健太

「なんや、部長、まだ小林先輩には言うてないんや。ま、たぶん明日ぐらいに言われますから、一緒ですやん。笑」

「とにかく、オレと一緒にチーム組んでやると思いますよ、会社を救わなあかんから。」

聡美

「健太、さっきから、会社を救うって言ってるけど、どう考えても、救われるのは私達の方だと思うけど。笑」


健太

「オレも最初はそう言うたんやけど、それが逆らしいんです。部長が言うてました。このままじゃ会社がヤバイって。そやから、全社員をオレみたいに、ハイヤーセルフに繋がるようにせなあかん、って。」

聡美

「健太、ハイヤーセルフに繋がってるんだ?」

健太

「オレにはよう分からんけど。部長が言うには、オレは、素でハイヤーセルフに繋がってるって。」

聡美

「いいなぁ。あたしも常にレンズ絞りを開放にするよう意識してるけど。」

「とにかく、明日から一緒に頑張りましょう。ヨロシクね。」

健太

「オレこそ、いろいろ教えてください。よろしくお願いします。」

帰宅して、くつろぐ聡美。

なんだか、あたしの知らないところで、あたしの現実が動いているのが分かる。これって引き寄せてるのよね?

だって、入社以来ずっと普通の事務だったのに、リーダーとか信じられない。でも、実際、会社のトップグループである室井部長と毎朝会議してるんだもの。これだって、ちょっと前から考えたら、奇跡以外考えられないな。

あ、桃子にメールしよう。報告も沢山あるしね。

【桃子。元気?あたしね、なんだか会社で、リーダーになるのかも。ちょっとまだ良く分からないんだけど。とにかく、現実が変わっていくのが分かるの。桃子のお陰よ。ありがとう。】


ブー) 相変わらず返信早いなぁ。

【聡美、良かったね。その話聞きたいな。で、ちょうど私もメールしようとしてたの。来週末、勉強会やらない?場所はまた、私ん家でいいかな?OKなら、おばさまにも伝えてね。】

 

返信しよう。

【桃子、もちろん、OKよ!こちらこそヨロシクね!】

そして翌朝、役員専用食堂にて。

 

室井部長

「おはよう。今日から健太も参加してもらうから。」

健太

「よろしくお願いします。」

室井部長

「田口課長、昨日から開始した営業の結果はどう?」


田口課長

「みんな張り切って、得意先を回ったのですが。。」

「ハッキリ申しまして、結果は散々でした。この方針は失敗では無いでしょうか?やはり、元の営業スタイルに戻すべきだと思います。」

室井部長

「健太、どう思う?」


健太

「どう思うも何も。昨日の午後から、初めて営業にでたんですよね?そんなん、急に結果が出る訳ないですやん。それで結果でたら逆に怖いわぁ。笑」

田口課長

「じゃ、結果が出ないことを続けろとでも言うのか?」


健太

「もう、課長、怖いですって、その顔。笑」

「つーか、そんなん急にムリムリ。心の底からの気持ちを伝えるって、練習せな難しいですよ。せやから、練習あるのみ。営業行きまくったら、うまなりますわ。」

聡美

「健太の言う通りかも。。」

健太

「俺かて、路上ライブ始めた頃、誰一人、立ち止まれへんかった。そやけど、毎日、朝から晩まで、声がかれるまで、本気で歌ってました。心の底から伝えたくて。」

「そしたら、いつのまにか、人だかりになってきたんです。そやって、めちゃ練習したから、上手に自分の気持ちを歌に出来るようになったんやと思います。今は世界中どこで歌っても、人を立ち止まらす自信あります。」

「営業マンのみんなも、そこまでやったら、絶対バイヤーに伝わると思います。それ、身につけたら、どんなモノでも売れるスキルが身に付きますよ。そこらへんの石ころでも売れまっせ。笑」

室井部長

「石ころは売らなくていいよ。健太なら売るだろうけど。笑」

「田口課長、このまま続けよう。大丈夫、田口課長は責任感から、数字を意識してもらってるのは分かるけど、田口課長自身も、数字を気にしないで欲しいの。気にするのは、心の底からの言葉で伝えてるかどうか、のみ。それ、徹底してやっていこうよ。」


田口課長

「わかりました。徹底してやります。」

室井部長

「OK!ヨロシクね。」

「さて、小林さん。前に言ったけど、あなたには、心の変革を進めて欲しいのよ。あなたはそのリーダーね。だから、この朝食会で私が伝えることを理解して、最終的には社内でレクチャーして欲しいのよ。」

「明日からお盆休みだから、今の事務職は休み明け、布施さんに引き継いで。その後は、心の変革プロジェクト、一本に絞ってやってもらうからね。もちろん、相棒は健太よ。仲良くやってね。」

聡美

「あたし、夢みたいです。すごく楽しそう。ありがとうございます。」

室井部長

「お礼を言うのは、まだ早いわよ。笑」

「とにかく、心の変革、楽しんでやりましょう!」

 

幸せはジワジワくるもの。瞑想のススメ。

 

 

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聡美と桃子の引き寄せ物語
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